Nゲージ用PWM式パワーパック製作記2(仮完成)

まだまだ学生生活は続くこととなりました、T.S.です。まず先に、模型カテゴリに分類しておきながらどちらかというと電気電子技術系の記事になることをご容赦ください。

以前製作中であることをこのブログでお知らせしていたPWM式のNゲージパワーパックですが、もともと想定していた仕様及び機能を簡略化したタイプの回路を別で製作し、そちらの回路を用いてとりあえずは全体としてパワーパックとして機能するものが出来上がりましたので報告いたします。

先日の新入生歓迎企画「Hello!!」の方でも出品しましたので、見かけた新入生の方もいらっしゃるのではないでしょうか。先日の記事の写真で、KATOのパワーパックの隣に置いてある黒色のものが今回製作したパワーパックになります。会場内の周囲の音が大きかったため、PWM式のコントローラ独特の磁励音は残念ながら聞き取りづらくなってしまいましたが、問題なく使用できるということが確認できたため、ほっと胸を撫で下ろしております。こちらのコントローラーは、追々乗用の5インチゲージのほうにも転用していくつもりなので、5インチの大型模型で使用した際にはまたご報告したいと思っております。


さて、今回とりあえず完成にこぎつけたパワーパックの回路が以下のものになります。掲載用に多少簡略化している点はご容赦ください。
DCchopper.png

今回製作した回路はタイマーIC(NE555やLMC555など)を無安定マルチバイブレータとして動作させる回路を少し変形したものになります。通常出力端子として用いられる3番ピンは今回は用いず、2番と6番ピンを出力端子として用いています。NE555などのデータシートにも掲載がありますが、このICを無安定マルチバイブレータとして動作させるとき、2番と6番のピンにつながるコンデンサは電源電圧Vccの1/3~2/3の電圧の範囲内で充放電を繰り返し、三角波のような電圧波形を出力します。これを別にボリュームで指定した基準電圧とともにオペアンプに入力し、基準電圧より高いときだけ電源の+12Vを出力させることでPWM波を出力しています。
この基準電圧を増減させることでPWM波の幅を変化させ、MOSFETがモーターに電流を流す時間を変化させ、速度制御を行っているのです。
PWM.png

今回用いた回路での発振周波数は220Hz~440Hz程度で、こちらもボリュームで調整できます。電車のチョッパ装置もこのあたりの周波数で発振してますので、チョッパ制御車の走行音を再現できます。

雑な説明になってしまいましたがPWMについてはより詳しく説明されているサイトが多々存在しますのでそちらを参照していただければ幸いです。
本来目的としていたVVVFインバータの音を再現することについても、鋭意作業中ですので、完成しましたらまたご報告したいと考えております。お楽しみに!

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